2019年4月24日水曜日

JCS予選にカ・エールさんのゼルネクロをそのまま持っていった構築記事兼体験記

 JCS予選お疲れ様でした!レートでの調整期間が短く、これといった環境が固まらない中、安定して勝てる構築が見つからずに苦戦した人も多いのではないでしょうか。

 今回私は、2018年チャンピオンのカ・エールさんがQRを公開されたゼルネクロをそのまま使用させて頂きました。

 https://3ds.pokemon-gl.com/rentalteam/usum/BT-4CA7-A83F

 恩返しverです。技構成・努力値配分は1箇所も変更していません。
 QRコードが公開された直後からJCS予選当日まで、一貫してこのパーティを使用してきました。

 そして肝心の結果は、
 
 1Term : 12-3
 2Term : 13-2 ← 最高レート:1778
 3Term : 3-6 途中撤退 最終170X? 169X?

 30戦時点では自己ベストの成績でしたが、最後に一気に溶かしてしまい、とても勿体無い結果になってしまいました。

 今回は、大きく2つの内容を記事に残すことにします。

 ① ゼルネクロについての解説・使用感
 ② 有名QRを使い続けた事についての経緯・感想など

①ゼルネクロについての解説・使用感

■ゼルネクロとはどんなパーティなのか

 2枚猫でサポートしながらゼルネアスとネクロズマの積みを通していく構築ではない。エースがゼルネアス・準エースがネクロズマですが、この2匹の超火力に頼るパーティではありません。むしろ、他の4匹でちまちま削ることでエース2体の足りない火力を補うパーティとすら言えると思います。
 ゼルネの火力が足りないとかどんな寝言だよ…という感じですが、バクア・光の壁・黒い霧、あたりを防ぐ手段が特にないので、超火力を当てにしていてもあまり通らないんですね。猫だけで止めようとすると、普通に禁伝の超火力を受けることになったりします。
 ただ相手にしてみればその辺りの技を打たざるを得ないので、レヒレの自然の怒り、ガルーラの恩返し、ガオガエンのフレドラあたりの普通の攻撃がまあまあ通ります。そうしてちょっと消耗戦をした後にエースを出していく、というのが強い動きだと思います。そういう長期戦を狙ったほうが、癒やしの波動が活きる場面も多いです。

■よく見る組み合わせに対しての選出など

◆対オーガレック
 禁伝対面の相性は良く、勝率は最高でした。
 ネクロを前、ゼルネを後ろに置いて、オーガ先ならバースト瞑想、レック先ならそのまま瞑想を積みたいところ。
 ・クロバット追い風
  → 初手ネクロバレル。
  クロバットは豊富な補助技と怒りの前歯の削り性能の高さがとにかく強く、オーガレックに限らずどこにでも入れられる一般枠最強の一角です。ただ、弱点がないわけでもありません。
  ①だいたい初手に出てくる。→選出が読みやすい。
  ②守るを切っていることが多い。→集中が通りやすい。
   どれだけ技が豊富だろうと、1ターンに1度しか技は打てないのが弱点とも言えます。追い風展開をしたいが、モロバレルが前に出ているとそっちに挑発を当てるのが優先させたいはず。なのでイカサマフォトンの集中で落とす動きが通りやすいです。
   …実はウタンだと耐えられたりするのですが、襷が多かったのでこの動きを基本にしていました。
 ・ドータクントリル
  → 初手ネクロガエン 裏バレル
  猫でトリルを止めに行くより、打ってもらってバレルの胞子で縛った方が強いです。蜻蛉でドータクンをちょっと削りながら出すのが理想ですが、初手オーガタクンの並びかつバレルより後々ガエンを大切にした方が良さそうな時は素引きしたりします。トリル返し・神秘・催眠を考えると、オーガよりタクンに胞子を打ちたいです。

◆対グラゼルネ
 1瞑想ウルネクで両伝説縛れるので、禁伝の相性は悪くないと思います。ただし、ゼルネに積まれず、ガエンZも受けずに1積みするのはなかなか難しく、ネクロを休ませてガルーラレヒレでグラを削ったほうが良いこともあります。
 色々な出し方が考えられますが、何が最安定だったかは終ぞ結論が出ませんでした。

 基本:初手ガル@1
  とにかくゼルネアスで積まれるのが負け筋なので、初手ガルーラでいつでも吠えられるようにしておきたいです。
  @1=ネクロズマ
   初手にゼルネが来なかった場合、猫+瞑想で大分楽になります。ただし、ゼルネが積まずにグラorガエンの断崖orガオガエンZで突っ込んでくる動きに弱いです。
  @1=カプ・レヒレ
   初手にゼルネが来た場合、吠えるや光の壁を安全に打てそう。ただし、相手もマンダやレヒレでの展開を優先させる初手で来た場合に、吠える役のガルーラが先に削られてしまうのが痛いです。
  @1=ゼルネアス
   対ゼルネガエンでは有利が取れますが、グラードンから吠えるが飛んでくるもありますので、前から出していくのは怖いです。
  裏=ガオガエン
   後ろのゼルネの積みサポートでどうしても入れたくなりますが、グラや取り巻きのレヒレあたりに出し負けるので難しいです。

 初手ガルレヒレをもっと研究できれば良かったのかな…と考えています。

◆対ゼルネレック
 禁伝の相性を見ると有利に見えますが、自分は苦手な並びでした。
 グラゼルネと同じようにゼルネで積まれたくないので初手ガルーラ@1を基本にしていたのですが、勝率5分なので多分正解ではありません。初手ガルーラ@1以外をほとんど試しておらず、ここに書けるような学びもありませんでした。とても後悔しているところです。
 強いて言えばレックウザが鉢巻持っている事が多いので2枚猫ジオコンが通りやすい…と思っていたのですが、襷入りの構築記事も見たのでそうでもないのかもしれません。

◆対ルナゼルネ
 ガオガエンを禁伝レベルに大切に扱い、光の壁の中でバクアを何回打てるかのゲームに持ち込みます。ネクロズマは選出しない方が吉です。相手のガオガエンが地獄突きを打ってきそうな素振りがあったら、即ちバクアを切っている可能性が高いですので、猫ジオコンを通していく流れにできそうです。
 ルカリオ入り:ガエンバレル 裏ゼルネレヒレ
 → バレルで守りながら先にルカリオを処理します。少し削れてしまうので、癒やしの波動でガオガエンを回復させることを優先します。
 それ以外:ガエンレヒレ 裏ゼルネガル(orバレル)
 → 猫光の壁から入り、出来る限りバクアを打ち続けます。

◆対グライベル
 ゼルネ→イベル、ネクロ→グラが有利であるものの、ネクロ→イベルが完封されてしまうこと、だいたいゼルネ対策を厚くしていることから、パーティ相性はそこまでよくありません。余裕があればネクロズマの選出を控えたいところです。

◆対グラネクロ
 ガオガエンがネクロズマに対して大分有利なので、グラを先に倒す事を心掛けて最後にタイマンにできるようにしたいです。大地・地面Zは注意が必要ですが、グラと組ませている場合には採用優先度が下がっていると思います。テテフや2枚目の鋼枠でガオガエンを消耗しないように注意しましょう。

◆対グラアーラ
 個人的にはめちゃくちゃキツイと思っています。戦い方としてはグラネクロとあまり変わらないのですが、横にテテフがいることが多くガルーラの猫が通りづらいこと、ルナアーラの圧力でネクロズマを出しづらいことから、グラードンの処理ルートがかなり限定されます。重力催眠ケアの関係もありカプ・レヒレの選出が必須になると思います。

◆その他一般枠
 重いポケモンは結構いますが、対処できないこともありません。
 ・カプ・テテフ:猫が打てない、マジルやコショックがゼルネに通る。
  → レヒレやガエンで火力を削ぐ、ネクロをバーストせずに動かす。
 ・ゲンガー:ゼルネ、ネクロ両方に刺さりがよい。霧や風もある。
  → ガオガエン、バレルのイカサマ、肝っ玉ガルーラなどが通る。
    選出は大体初手出しで、守るタイミングも読みやすい。

■統括
 S操作が少ないことから、プレイングが難しい側面はあります。しかしそれ以上に、行動保証があるポケモンが多いこと・命中率が全体的に高いことに安定感がありました。追い風は猫で十分ターンが稼げる、トリルは寧ろバレルを通せる、こご風は猫ゼルネが後ろに控えていれば良い…といった感じです。
 大味なGSルールの中にいながら細かなサイクル戦を楽しめる、素晴らしい構築です!これからも是非使ってみてください!!

②有名QRを使い続けた事についての経緯・感想など

■好きな構築ではなく 勝てる構築を選ぶ覚悟が 必要になるときもあるじゃろうな

 自分は、ちょっと変わったポケモンや構築を使うのが好きなタイプです。自分自身が考えた構築で、意表をついて相手を倒すのが楽しい。また、「珍しいポケモン使っていますね!」とか「面白い構築ですね!」と言われるのが嬉しく、他人からもそう見られたいという気持ちがあります。
 しかし、最終予選を間近に控えた時期になっても、これといった構築は思いつきませんでした。メガミュウツーY、メガスピアー、めざ水ディアルガ…色々なポケモンを試しましたが、楽しさはあるものの確信を持てない日々が続いていました。
 そんな時、カ・エールさんのQRが公開されました。ちょっと動かしただけで、これは強い!と確信を持てる構築でした。凄いなぁ、やっぱりチャンピオンは違うなぁと。
 同時に思ったのは、「本当に勝ちたい時には自分の拘りを捨てなければいけない事もある」という事でした。このまま自分で構築を練っていても、きっと満足の行く結果にはたどり着かない。それならば、このカ・エールさんのQRを使いこなす練習に時間を費やした方が、よほどいい結果になるのではないかと。
 そうして自分は、構築を考える楽しみを捨てることにしました。

■構築は絶対間違っていない。敗因は必ず自分のプレイングにある。

 予選1ヶ月前の時点で構築に絶対的な自信を持てるのは爆アドでした。もちろん、強い人が結果を出したパーティだからと言って穴がないとは限りません。しかし、今回は敢えてカ・エールさんのパーティを盲信する事に決めました。試合に負けた時に、「構築は絶対間違っていない。敗因は必ず自分のプレイングにある。」と決め打ちをする事にしました。カ・エールさんのパーティが仲間大会勝率5割で終わるはずない!!どんな構築が相手でも、全勝優勝できるはずなんだ!!
 そうすると、嫌でも自分のスキルの低さに向き合う事になります。全勝優勝できるはずの構築が、何故か開始レートと変わらないレートで終了しているのです。
 負けた試合をBVで見返して敗因を探ることは、やっている人も多いと思います。ただ、そこで敗因を「構築に穴がある」「技構成が悪い」と結論付けてしまうことが、安易な逃げ道になってしまっているケースも多いと思うのです。もちろんその通りであることも多いですが、何か問題があった時に「前提が悪い」と言って片付けようとしてしまうのは、楽なことなのです。
 しかし、盲信している私にその結論は出せません。この試合には、この構築・この技構成で勝てるルートが、必ず存在するはずなのです。私はその前提で試合を見返し、必ず1つ勝ちルートを見つけることを目標としました。
 そうすると、色々なことが見えてきます。特定ポケモンが受からない初手になっている、リスクを取る行動に出るのが早い、処理ルートが限られるポケモンの対処法を序盤に失ってしまう…などなど、自分のプレイングの悪い癖だったり。あるいは、重いポケモンに対しての新しい処理ルートの発見だったり。『逆に考えるんだ、「トリル打たせちゃってもいいさ」と考えるんだ』という発想だったり。「刺さってないから外そう」で済ませていては見えづらいことだと思います。

■本当にそれは「カ・エールさんのゼルネクロ」なのか?

 有名なQRを使用する一番の弱点は、情報が割れていることです。技も努力値も全て公開されています。インターネット予選が情報戦であることは明らかであり、ちょっと構築を公開するだけでもと批判が飛んでしまう環境です。そんな環境で有名なQRをそのまま持っていくなんて、自殺行為に他ならないのではないでしょうか?
 そんなことはないというのが私の結論です。こんなにも大事な予選において、どう見ても有名QRなゼルネクロにマッチングして、本当にそれが「カ・エールさんのゼルネクロ」と全く同じ技構成・努力値配分だと確信を持つことができるでしょうか?答えはNOだと思います。
 パーティの面子は器用なポケモンばかりです。QRでは積みゼルネ対策はガルーラの吠えるだけですが、面子的にはガオガエンの吠える、モロバレルのクリアスモッグ・レッドカード、カプ・レヒレの黒い霧、ネクロズマのメテオドライブ等いろいろな対抗策がとれます。ゼルネアスは物理耐久に多く振られていますが、グラオーガやルナアーラを抜く配分にもできます。いくらでも「偽装」を疑う余地があります。
 一回くらい負けてもいいでしょというレートと違って、一回でも負けたくない大会だからこそ、有名な人の有名なパーティだからこそ、相手もこちらの構成に確信を持つことはできず、そのまま使うデメリットは少なくなると考えています。
 
■勝てる構築を選ぶ覚悟ではなく 勝ち続ける覚悟が必要だった

 長々と講釈を垂れてきましたが、最初に書いた通り結果は出せませんでした。なぜ負けたかという理由は(対戦相手が強かったと言うのは大前提としてそれとは別に)、集中力が持たなかったという事が挙げられます。
 ゼルネクロは一試合が長く、とても頭が疲れるパーティです。一度集中が切れてしまってからの立て直しが、自分には難しかった。そしてメインロムが爆死した最終日の夜、徹夜覚悟でサブロムでゼルネクロを回す気力が自分には残っていませんでした。
 結局のところ、過程の段階でどんな紆余曲折があったかどうかなどどうでもよく、一番大切なのは当日に最後まで勝ち続けることです。当たり前すぎることですが、自分にはそれが足りなかった。
 頭が疲れるパーティとわかっているのであれば、当日の回復方法をあらかじめ用意しておくこと。試合に時間がかかるパーティとわかっているのであれば、3日間のペース配分を考えておくこと。そして、気力が残っていなかったとしても最後まで自分が勝てる可能性を追い続けること。そういうところが、自分は甘すぎました。

■最後に
 ここまで読んで下さった皆様、ありがとうございました。そして、QRを公開し、構築記事掲載の許可を下さったカ・エールさん、本当にありがとうございました。カ・エールさんのおかげで、最高に充実したGS期間を過ごすことができました。
 

2019年2月26日火曜日

INC February 反省記事 メタ張り初見殺し構築に勝負を賭けてはいけない

  皆様、INC Februaryお疲れ様でした!事前予想・期間中予想よりボーダーが高く、TLが荒れていますね。ボーダー付近の方は気が気でない2週間かと思います。
 
 今回私が使用した構築はこちらです。メイン・サブ共に同じです。


 
 メイン:31-14 最高1760 最終1723
 サブ :33-12 最高・最終 1794

【構築経緯】
 サンシリーズでは重力催眠テテフライドが結果を残していました。これはとても強そうな構築で、自分好みなので使ってみたい!でも有名になった構築は並びで警戒されてしまう…ということで、バレずに重力催眠テテフライドをやる方法を検討していました。
 一方、WCSではガオガエンの使用率が断トツに高く、特定の伝説よりもガオガエンをターゲットにした方がメタを外さないんじゃないかな〜と考えていました。ただ、対策に負けん気や勝ち気を入れると選出されないで終わってしまう可能性もある。なので、パーティ全体としてはガオガエン選出したくなるように誘導しつつ、ビビリだまを発動させていく構築を作ろうと思いました。この2つがちょうどマッチし、ビビリだま催眠ルナアーラ+重力脱出ボタンニャオニクスの並びに行き着きました。あとは重力とシナジーのある鉢巻グラードンが確定、あとはガオガエンの誘導としてカミツルギとガオガエン、後はコケコレヒレ出されるだけでコンセプトが崩壊してしまうので、ちょっとした抑制として霊獣ボルトロスを入れてみました。

【選出】
初手   裏@1 のみ

【初手対面 例】
  vs 

 ルナアーラ:催眠術→ゼルネアス  ニャオニクス:重力

 ここで、ガオガエンがバークアウト打ったら、脱出発動からグラードン出して80%勝ちです。さらにゼルネアスが守ってなかったら、次のターンに追い風打ってほぼ100%勝ちです。冗談でなく、1ターンで決まります。でも、なんとなくバークアウト打ちたくなりませんか?INC本番でも、ガンガン決まりました。

【本題:メタ張り初見殺し構築に勝負を賭けてはいけない】

 さて、ボーダーにもかかっておらずウルトラでも使えない構築について長く語っても仕方がありませんのでここで終わりにします。しかし、この構築をINCで使って得た教訓・知見は残しておこうと思います。結論としてはタイトルの通り、メタ張り初見殺し構築に勝負を賭けてはいけないということです。

理由①:特定ポケモンのピンポイントメタは、選出・マッチングされなければ機能しない

 極々当たり前のことです。

 今回採用率No.1のガオガエンをメタのターゲットにしました。シングル勢・景品目当ての初手降参勢にマッチングしたのは5回。それ以外の85戦のうち、ガオガエンの採用数は61で約7割。選出数は52で約6割。あれだけ流行っていて、構築単位で選出誘導していても約6割です。これは素催眠と同じ程度の確率で、とても信用できる数字ではありません。

理由①-A:マッチング序盤程、メタポケモンが採用されていないことが多い。

 関連しますが、マッチング序盤の1500〜1600の相手程、環境のトップメタポケモンを採用していないことが多いです。そのため、メタが通らず苦しい戦いになったり、負けてしまうことが多くありました。
 ちなみに、1600〜1700前半が最もガオガエンが多く、1700後半になるとまたガオガエン非採用が少し増え、もしくは採用していても安易な行動はしてこない等、またメタが通りづらくなりました。

理由②:練習の対戦数を稼げない。

 今回実感した大きな理由です。

 初見殺しは文字通り初見殺しです。情報が出回ってしまえば機能しません。今回の例で言えば、ガオガエンがニャオニクスに猫騙しを打てば何も重力できずにコンセプトが崩壊します。裏からコケコを出しても終わります。情報を隠蔽する事を優先するのであれば、レートで試運転するのも気軽にはできないでしょう。
 しかし今回実感したのは、情報を隠蔽するメリットよりも、対戦を重ねて経験値を得るメリットの方が遥かに大きいということです。

 自分はこの構築を一度完成させてから、情報隠蔽のためにしばらく封印していました。そしてINC直前に開かれた仲間大会でこの構築を解禁し、使用しました。
 結果は6勝5敗と微妙な成績。しかし、この敗北により明らかになった弱点は、INC当日までに補強することができました。

 ・初手ルナバレル裏オーガに勝てない

 → 下記の通り変更
  ボルトロス:ヘドロばくだん→フリーフォール
  ガオガエン:ホノオZ→防塵ゴーグル

 これにより、初手ボルトガエンで猫フリフォからのはたきおとすで非ナモルナアーラを落とせるようになります。トリルは張れない、追い風ならボルトのタスキが残る、シャドーレイならS操作できないのでグラードンとオーガでタイマン張れます。勝てるとは言い切れませんが、勝率0%から五分五分の展開には持ち込めます。

 ・トルネロスからルナアーラへの挑発、続いて追い風を許したら負け

 → 下記の通り変更
  ニャオニクス:てだすけ→でんじは

 これにより、追い風展開できなかった場合の対抗手段を持つことができます。これは大きな発見であり、コケコで催眠が封じられた場合・ガオガエンが出てこなくてゼルネアスの上から催眠を打てない場合・テテフライドと対面して逆に重力催眠を打たれそうな場合等のサブプランとして大きな役割を持つことができます。実際にでんじはのおかげで勝利できた対戦は数多くありました。

 さらには、INC本番。メインロムで45戦をこなすことでわかったこともありました。

 ・テンプレトルネオーガゼルネで、ゼルネガエンから出してくる人が結構いる

 初手トルネロスで挑発されて終わるのが怖いので、テンプレトルネオーガゼルネには初手ボルトロス+ニャオニクスと出すことを考えていました。とにかくトルネロスを落としてからでんじはでなんとかしよう、という形です。しかし、これだとゼルネガエンを出された時に普通に押し切られて負けてしまいます。
 実際に戦ってみると、ゼルネガエンから出してくる人が結構いました。猫トリルが防げないからトルネロスを出す意味がないように見えるのでしょうか?

 元々サブロムでは別の構築を使うつもりでしたが、「テンプレトルネオーガゼルネ含め、全ての試合でルナニャオから入る」という方針のもと、この構築を再度使用することにしました。
 その結果、最終1723→1794と、大きく躍進することができました。ボーダー争いには遠く及びませんが、1794が簡単に出せる数字でないことは理解していただけると思います。

 このように、実際に対戦を重ねて得られる知見はとても大きいです。しかし、初見殺しを主軸とした構築にしてしまうと、情報隠蔽が必要であるため対戦数を重ねることができません。

 敢えて「たられば」の話をしますが、今回のサブロムで不本意な負けが2試合ありました。
 1.全面有利な試合展開だったが、自分の回線が切れてしまった
 2.ふとした気の迷いから、初手「ルナニャオ」の方針を破った
 もしもこの2試合を勝利していたならば、サブロムの最終レートは1831でした。十分にボーダー争いができる数値です。
 出場権はすぐそこに見えました。しかし、この2勝は対戦数の経験値より情報隠蔽を優先している限り、永遠に届かない2勝なんだと思っています。
 
【補足:メタ張り初見殺しをしてはいけないわけではない】

 メタ張りや初見殺しそのものは、今でも有用な戦略だと思っています。そもそも自分のプレイングスキルはガバガバなのですが、それでも1800付近のレートまで届いているのは、初見殺しの強さによるものです。
 ではどうすれば良いのかというと、対戦数の稼げる普通の構築の一部にメタ・初見殺しを潜ませる、もしくはメタ・初見殺し以外のバトルプランを持った構築にするのが良いのかなぁと考えています。

【最後に】

 こんな記事を最後まで読んで下さりまして、ありがとうございます。ボーダー付近の方、通過を願っております。届かなかった方、ウルトラルールもまた頑張りましょう!